CVCの意義

WSJに、CVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)に関する記事が出ていました。CVC投資は引き続き勢いを維持しており、昨年はTwitterやWorkdayなど、85社が新たにCVC投資を始めた、とのことです。

大企業がCVCを行う意義として、自社製品に搭載する新技術・新機能の発掘、などが考えられると思いますが、実際にスタートアップの技術の評価を始めると、どうしても社内技術との競合をどう整理するか、という(政治的に)面倒な課題が生じることが多いと思います。大企業であればあるほど、あらゆることを自社で研究開発していますので。

CVCの効果が目に見えやすいのは、プラットフォームを運営している会社が、そのプラットフォーム上でサービスを提供する会社を探してきて出資する場合であるように思います。例えば、かつての日本の携帯電話キャリアのように、i-modeやEZweb、Yahoo!ケータイというプラットフォームを持っている場合に、その上でコンテンツを提供する有望なスタートアップを探してきて出資するのは、大企業側にメリットがあり、また結果的に投資リターンも得やすいように思われます。

でも改めて考えてみると、自社の提供する「モノ」を自社の製品・サービスと捉えるかプラットフォームと捉えるかというのは、視点の違いだけなのかもしれません。その視点(とコア・コンピテンシーの見極め)こそが重要なのかも、ですが。

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