在シリコンバレーの日系VC一覧

ふと思い立ちまして、シリコンバレーでご活躍されている日系のベンチャーキャピタルのリストを作ってみました。ありそうでないように思いましたので。シリコンバレーに拠点があって、日本人ベンチャーキャピタリストが活躍しているVC、という観点でリストを作りました。 “在シリコンバレーの日系VC一覧” の続きを読む

米国のFintech

Wall Street Journalが、Has Fintech Boom Peaked?(フィンテックブームのピークは過ぎた?)というタイトルの記事を出しています。内容としては、上場したFintech企業の株価が下がっていること、Fintech企業のIPO延期が立て続けに発表されたこと、Fintech企業の案件数が昨年は2009年以来はじめて年間案件数として減少したこと、などが挙げられています。 “米国のFintech” の続きを読む

シード期のバリュエーションの変化(とついでにcrowdfundingについて)

ユニコーンの評価額の反転についての話題を目にすることが多いですが、アーリーステージのスタートアップについても、評価額が下がりはじめているという話もあるようです。Wall Street Journalによれば、AngelListという、エンジェル投資家向けのクラウドファンディングサイトで資金調達したスタートアップのバリュエーションの平均額は、ここ数年上昇していたところ、2015年の第4四半期は490万ドルから420万ドルに下がってしまったということのようです。 “シード期のバリュエーションの変化(とついでにcrowdfundingについて)” の続きを読む

乱調なLBO市場のPE案件への影響

PEファンドによる企業買収は、リターンを上げるためにローンや債券発行で債務性の資金を調達し、ファンド自らの資金にレバレッジをかけるのが通常ですが、レバレッジをかけるデット・ファイナンスの引き受け手が市場から消滅しつつあるため、必要な買収資金を調達できず、数千億円単位の巨額のディールが何件もクローズできなくなる可能性が高まっている、という記事がFinancial Timesに出ています。 “乱調なLBO市場のPE案件への影響” の続きを読む

VCの投資先に対する拒否権

VCが投資先において一定事項に対する拒否権(例えば追加増資に反対する権利や、新規ビジネスへの進出に反対する権利)を持ちたい場合、それを実現するには主に2通りの方法があると思います。すなわち、①当該事項を取締役会決議事項とし、かつVCから投資先に取締役を派遣して、その派遣取締役が賛成することを当該取締役会決議の必要条件にする、という方法と、②当該事項を株主総会決議事項にして、VCが保有する株式に当該事項に対するveto(拒否権)を持たせる、という方法です。その2つの方法では何か違いが生じるのでしょうか。 “VCの投資先に対する拒否権” の続きを読む

VCと普通株主の利益相反(Trados)

少し前に触れた、VC(優先株主)と普通株主との間の利益相反について争われた裁判例であるTradosについて、簡単に整理したいと思います。最終的にはVC側が勝ったのですが、エクジット(M&A)のプロセス自体は公正ではなかったと認定されており、アメリカのVCプラクティスに一定の警鐘を鳴らした2013年の裁判例です。 “VCと普通株主の利益相反(Trados)” の続きを読む

株主代表訴訟とM&A

アメリカで上場企業を対象とするM&Aを行う場合、その後に株主代表訴訟が提起されることがほぼ通例ということになっていました。しかし、Wall Street Journalの調査によれば、M&Aの対象企業がその株主から訴訟が提起される率は、2015年1-9月は平均78%だったのが、その後10-12月には平均が34%に急落したということです。 “株主代表訴訟とM&A” の続きを読む

減速する巨大投資家からのスタートアップ投資

Mutual fundなど、上場株を主たる投資対象とする巨大投資家が上場前のスタートアップにも投資を行いはじめているという話がありましたが、Wall Street Journalによると、既に巨大投資家は非上場スタートアップへの投資を控えるようになってきているとのことです。

ちょっと前(2015年7月)の情報ですが、ユニコーンへの出資数が多い投資家上位8社のうち、半分の4社がそのような巨大投資家だったということですので、これらの投資家による投資が減少すれば、今後のラウンドでは調達額やバリュエーションが下がっていくのはやむを得ないかもしれないですね。